16 意見が対立したときの話し方
-「関係を深めるきっかけ」と前向きに-
チェックポイント
①職場では意見が対立することもある
②そんなときでも「まず受け入れる」
③最後は「感謝の言葉」で締めくくる
仕事において、意見の対リスは日常茶飯事
会議やミーティングの場では、それぞれの立場で意見を求められます。お互いに、意見が対立する場面があるかもしれません。また、取引先など社外の人たちとも、考えが一致しない場面もあるでしょう。
こうした場面で、自分の意見をストレートに伝えるだけでは、問題解決には繋がりません。かえって状況が悪化します。そうならないためのコミュニケーション方法を、本項目で学びます。
▶問題解決のための2つのポイント
●不快感を与えない
相手の主張の問題点を、頭ごなしに否定してしまったら、なかなか問題は解決しません。欠点を見つけたとしても、ストレートには言わないようにします。
●主張を聞いてもらう
不快感を与えないためとはいえ、聞き役に徹するだけでは不充分。あなたの主張もきちんと伝えます。もちろん、言い回しや言葉遣いに注意します。
▶大切なことは「まず受け入れる」
不快感を与えない。主張を聞いてもらう。これらを両立するためには、まず相手の意見を受け入れることが大切です。その上で、自分の主張を述べるようにします。
あなたが意見を受け入れることで、相手にも余裕が出てきます。対立する意見であっても、聞く耳を持とうとするわけです。
相手の意見を受け入れたら、あなたの意見を口にする番です。ここで「しかし~」とつなげてしまうと、「何がしかしだ!結局、聞く気がないじゃないか!」といった具合に反発されます。
相手の主張に反する意見を言うときには、「ただ~」を使うといいでしょう。否定のニュアンスが薄れて、相手の抵抗感も弱まります。
こうして意見を述べ終わったら、あらためて「いかがでしょうか」と相手の意見を促します。互いの意見を出し合って、少しずつ、問題解決を目指すわけです。
①相手の意見を受け入れる。
②「ただ~」という言葉でつなぐ。
③自分の意見を述べる。
④相手の意見を促す言葉で締めくくる。
✕いや、その方法では無理だと思います。それでは工期に間に合わなくなってしまいますよ。
○そうですね。確かにその方法は良い安打と思います。ただ、その方法を採用するには準備が必要で、今からでは工期に間に合わなくなる可能性があると思うのですが、いかがでしょうか。
▶最後は「感謝の言葉」で締めくくる
どうにか問題回嘉悦にたどり着いても、そこで終わりではありません。関係者には口に出さないだけで「しこり」が残っているかもしれません。
そこで会議や商談が終わったときは、感謝の言葉で締めくくりましょう。
「本日は貴重なお時間をつくってくださり、誠にありがとうございました。大変勉強になりました。今後とも、どうぞよろしくお願いいたします」
相手は貴重な時間を使って、あなたの話を聞いてくださったのです。意見が対立したときも、会議を投げ出したりはしませんでした。
そうしたことへの感謝を伝えるとともに、誠意のこもった挨拶で締めくくることで、相手に好印象を残すことができます。「雨降って、地固まる」の言葉通り、さらに関係を深めていけるでしょう。
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